今から何年前だろう、戦前戦後までの日本の家はそのほとんどが、大工さんがつくる木の柱や梁があらわになった「真壁づくり」という建物でした。
日本人は日々、木のぬくもりを感じながら暮らしていました。ところが、高度経済成長期になると大手の住宅メーカーが台頭し、大量共有のための効率化とコストダウンが優先され、柱や梁を覆い隠す「大壁づくり」という建物が日本の家の主流になってしまったのです。
先人たちが、日本の気候風土に合わせてつくり上げてきた「真壁づくりの家」には、日本人が培ってきた”暮らしの知恵”が詰まっています。
最近では、昔の日本の家を知らない20代30代の若い方から「真壁づくりの家っていいね」という声をたくさんいただくようになりました。
やはり今の時代「誰もがホッとする」癒やしの空間を求めているのではないでしょうか。
そんな「日本の木の家に住みたい」という人たちの”思い”に応えるためにも、伝統工法である「真壁づくり」を次の世代につなげていくことが、私たちの使命だと考えています。
代表取締役社長 大石晃弘